作業時の移動式クレーンはアウトリガにより安定化が図られる。このアウトリガは地盤に接地する直接基礎である。しかし発生した転倒事故の多くにはアウトリガの沈下が見られる。本研究では地盤工学的な転倒抑止方法として2つの基礎形式の支持力特性を実験的に調査した。一つは、スクリュー状短杭をアウトリガフーチングに付加した合成基礎である。もう一つは、上述の合成基礎を急激に冷却して、地盤を局所的に凍結させた凍結基礎である。模型地盤は静的に締固めたロームにより作製した。実験の結果、支持力は直接基礎、合成基礎、凍結基礎の順に大きくなった。また、直接基礎は有しない引抜き抵抗を、合成基礎と凍結基礎は有することがわかった。