浚渫粘土の圧密沈下予測は、低拘束圧力下における圧密パラメータを必要とする。また、海面埋立の場合、投入された浚渫粘土の含水比は、浚渫・運搬方法の違いによって大幅に変化し、その後の圧密挙動に影響を及ぼすと想定される。既往の研究では、ポンプ浚渫に対応した初期含水比に調整して行った実験から、圧密パラメータと物性値に相関があることが示されている。そこで本研究では、6種類の塑性の異なる粘土を、グラブ・ポンプ浚渫に対応した初期含水比に調整し、単層・多層沈降実験を行った。ポンプ対応の圧密パラメータと液性限界の関係は、既往の実験結果と重なったが、グラブ対応では初期含水比が圧密パラメータに影響することがわかった。