中国内陸の乾燥域では沙漠を囲むように標高3000m以上の山脈が並んでいます。沙漠の降水は年間降水量50mm以下と極めて少なく、降った直後に大部分が蒸発してしまいます。しかし山岳域における降水量は年間300mm以上もあり、気温は低地に比べ低く蒸発で失われる分が沙漠よりも少ないため流出が多く、山脈のふもとのオアシス地域や沙漠地域の人々にとって農業や牧畜に必要な水資源となります. そこで気候変動に対し氷河と積雪を考慮した数百年間の流出変動を復元することを最終目的とする。この最終目的のために今回の発表では限られた気象データを使って数十年の年々の流出再現を試みた。