水文・水資源学会研究発表会要旨集
第21回(2008年度)水文・水資源学会総会・研究発表会
セッションID: P-60
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PUB・流出
損失量を考慮したタンクモデルによる貯留能力の定量的検討
*藤本 雄大手計 太一佐藤 研一柴田 英昭勝山 正則
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抄録

本研究では,流域に対するパラメータ値を一意的に決定することを目的に2段タンクモデルと損失量を考慮した2段タンクモデルを使用し,それぞれのパラメータについて適当な初期値を決め,その組合せを初期値として拡張カルマンフィルタでパラメータを最適化した.そして,総流出量誤差率,ピーク流量誤差率,相関係数,Nash Sutcliffe指標,対数二乗誤差基準の5つの評価指標を用いてスクリーニングを行い,その同定結果について検討を行った.その結果,出水規模ごとでは全体の適合度と短期の流出予測で重要となるピーク流量を精度良く推定できるパラメータ値に同定でき,流域においてはある程度の幅に同定できることを示した.そして,損失量を考慮することで2段目のタンクの貯留深の標準偏差は小さくなり質の良い結果が得られ,また,損失量を考慮したタンクモデルによって対象流域の貯留能力を推定できることを示した.

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© 2008 水文・水資源学会
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