水文・水資源学会研究発表会要旨集
第24回(2011年度)水文・水資源学会総会・研究発表会
セッションID: P47
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蒸発散
衛星データを用いた広域地表面熱収支の季節変化
*中道 丈史諸泉 利嗣三浦 健志
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抄録

地表面熱収支は陸域-大気間の相互作用に深く関わり,地域の気候を決定づける重要な要素である.本研究では,衛星データを用いて様々な土地利用が混在する領域における地表面熱収支を推定し,広域地表面熱収支の季節変化の解析を試みた.この際,熱収支の推定モデルには熱収支式にバルク式を組み入れたものを用いた.解析対象領域は関東地方の中心部を選定した.衛星データを用いて熱収支観測地点の地表面熱収支を推定し,推定値と観測値を比較したところ,水田の潜熱フラックスおよび草地の顕熱,潜熱フラックス,市街地の顕熱フラックスについては相対的な誤差は30%以内と小さく,比較的良い推定精度であった.また,季節変化の解析結果から,水田では顕熱フラックスと地中熱フラックスが同程度であること,草地と市街地では顕熱フラックスが同程度であること,市街地では地中熱フラックスが他の土地利用に比べてかなり大きいことなどが分かった.

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© 2011 水文・水資源学会
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