液晶ブルー相 (Blue Phases ; BPs) の可視域に存在するフォトニックバンドを電場印加で連続的にシフトさせることができる特徴は、光変調素子やレーザー発振などの光学デバイスへの応用が可能である。しかしながら、一般的なBPsでは使用可能温度範囲が約1 oC程度に限られることがデバイス応用への障害となっている。本研究では熱力学的に安定な状態で温度範囲を拡大するためにデンドロンの導入を検討し、BPsにドープすることでBPsの温度範囲および電場印加によるフォトニックバンドのシフト量を拡大させた。また、BPsの温度範囲の拡大のメカニズムを欠陥の自由エネルギーと弾性定数の変化の観点から考察した。