地盤工学ジャーナル
Online ISSN : 1880-6341
ISSN-L : 1880-6341
論文
低炭素社会形成のための鉄鋼スラグの二酸化炭素固定化量の定量評価と二酸化炭素固定化メカニズムの推察
海野 円小峯 秀雄村上 哲瀬戸井 健一
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2014 年 9 巻 4 号 p. 469-478

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抄録

本論文は,低炭素社会および循環型社会の形成を目的として,鉄鋼スラグのCO2固定化特性を調査し,CO2固定化メカニズムの推察および固定化量の評価を行うものである。CO2固定化特性を調査するために,2種類の初期CO2濃度および4種類の鉄鋼スラグを用いた一定流量通気型CO2固定化試験を実施した。その結果,初期CO2濃度が4500 μL-CO2/Lの気体を0.05 L/minで供試体に通気した場合において,未エージング製鋼スラグは0.04 g-CO2/g-slagのCO2を固定し,CO2固定化量が最大となった。CO2固定化量は,製鋼スラグの持つ水溶性カルシウムの約20%に値しており,メカニズムの観点から,カルシウムの溶出量を用いてCO2固定化量を評価できる可能性を示した。

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© 2014 公益社団法人 地盤工学会
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