2015 年 70 巻 3 号 p. I_123-I_130
東日本高速道路株式会社が管理する高速道路において,舗装の開削調査を行い,アスファルト舗装の表面から深さ方向への劣化の影響度を調査した.本調査の結果から,アスファルト舗装の劣化は表面のみならず,アスファルト安定処理路盤にも及んでいること,ポーラスアスファルト混合物では密粒度アスファルト混合物と比較し,針入度の低下が速いことが確認された.さらに,これらの調査結果を踏まえて室内試験を行った結果,実際の道路で生じているアスファルトの劣化をシミュレートするためには,バインダ単体を劣化させるだけでなく,使用する混合物の配合を考慮した促進劣化試験を行う必要があることを示した.