2014 年 70 巻 2 号 p. I_621-I_629
本研究の目的は,受水槽で生じるスロッシング現象への対策案を実用化することである.ここでは,正方形断面容器であるステンレス鋼板製パネルタンクに新たに提案する十字型浮体式制振装置を設置し,正弦波入力加振と地震波入力加振による振動実験を行うことで,この有用性を検証する.その場合における内容液の応答波高,動液圧変化,映像による挙動から制振装置の効果を検証する.実験結果から,浮体式制振装置は,既往の研究で使用した固定式制振装置と同等の波高低減効果が得られることがわかった.