セメント・コンクリート論文集
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セメント硬化体・モルタルの物性
モルタルの凝結に銅化合物および亜鉛化合物が与える影響
上中 一真斉藤 忠藤井 隆史綾野 克紀
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2014 年 68 巻 1 号 p. 164-170

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抄録

本研究では、塩基性炭酸銅、酸化銅(Ⅰ)、酸化銅(Ⅱ)および硫酸銅(Ⅱ)五水和物の4種類の銅化合物と、酸化亜鉛、硝酸亜鉛六水和物、塩基性炭酸亜鉛および硫化亜鉛の4種類の亜鉛化合物を用い、これらがモルタルの凝結特性に与える影響を検討した。その結果、同じ金属であっても塩の種類によって凝結遅延作用が異なること、塩基性炭酸銅と酸化亜鉛の凝結遅延作用が大きいことが分かった。また、塩基性炭酸銅と酸化亜鉛を併用することで、凝結の始発が最大で20日まで遅延することを示した。

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