抄録
【目的】就労成人を対象にサプリメント使用に関する実態を, 意識を含めて性別に検討することを目的とした.
【方法】東海地区のA社の社員と配偶者を対象に横断的質問紙調査を実施し (回収率61.3%), 常勤社員658人を分析対象とした.
【結果】サプリメントの使用は全体の23.7%で男性より女性が多く, その使用に際してアドバイスを受けた者は男性 (24.1%) より女性 (44.9%) の方が多く (p=0.01), その相手として専門職は少なかった. 使用の満足度では満足・不満足のどちらでもないとの回答者が最も多かった.
【結論】サプリメントの使用に際して専門職のアドバイスを受けた人が少なく, また, その効果を実感しないまま使用している者が多かった. このことから, 必要なサプリメントの適切なアドバイスができる身近な専門家の育成と, 安易にサプリメントに頼らない食習慣形成を目指した教育を勧める必要性が示唆された.