医学教育
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教育実践研究
生理学筆記試験の成績よりみた医学部学生の学力低下
前田 正信羽野 卓三
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2013 年 44 巻 2 号 p. 71-76

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抄録

背景 : 本研究の目的は,医学部学生の生理学筆記試験の成績がどのように変化しているかを調べ,試験の成績が入学定員増とどのような関係であるか明らかにし,入学定員増後の医学部学生の試験の成績よりみた学力低下が実際に生じている根拠を与えることである.
方法 : 医学部の入学定員増以前の学年,定員増以後の学年の生理学筆記試験の成績の平均値,標準偏差,平均値+標準偏差,平均値–標準偏差,学生数,不合格者数,学生数に対する不合格者の割合を調べた.
結果 : 医学部学生の試験の成績は入学定員増以後に有意に低下していることが明らかとなった.
考察 : 医学部学生の試験の成績よりみた学力低下は入学定員増が関与していると考えられる.

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© 2013 日本医学教育学会
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