日本経営工学会論文誌
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原著論文(理論・技術)
状態変化追跡方法の提案とその利活用に関する一考察
竹本 康彦有薗 育生
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2015 年 66 巻 3 号 p. 240-248

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抄録

工程で製造される製品には必ずバラツキが存在する.このバラツキをもったデータにおいて,工程の状態変化をモニタリングし工程の異常を検知する方法として管理図が知られている.管理図が工程異常を検知したとき,異常検知時点から遡り,どの時点で,どのような原因により工程異常がもたらされたのかを究明することは,工程管理上において重要な課題である.本研究では,工程異常の検知後,バラツキをもったデータの中から工程状態の変化点や工程異常に至るまでの状態変化の軌跡を抽出する状態変化追跡方法を提案する.さらに,管理図の運用段階において,提案する状態変化追跡方法を管理図と併用して工程状態をモニタリングすることによる新たな工程管理のアプローチの可能性について言及する.

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© 2015 公益社団法人 日本経営工学会
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