近年,わが国では地域経済の衰退から脱却するために,持続可能な地域活性化に注目が集まっている。その一つの手段が農商工連携であり,2000年代後半から農林水産省,経済産業省を中心に制度的な整備が進められている。しかしながら持続可能な地域活性化を図っていくうえでは,民間活力を中心とした農商工連携によって地域間での差別化を図り,独自の競争優位を構築していくことが重要となる。本研究では,まず農商工連携を取り巻く現状を分析する。次にネットワーク論,「場」の理論等を応用し,自律・分散・協調型ネットワークによる農商工連携モデルを新たに構築する。最後にこのモデルを活用した農商工連携の実践へとつなげていく。