2016 年 25 巻 3 号 p. 409-413
舌下腺全摘出術を施行したガマ腫17例に対して,前治療の有無,手術時間,術後在院日数,再発の有無を検討し,その有用性を考察した。性別は男8例,女9例,年齢は8~51歳(中央値26歳)であった。手術時間は44~109分(中央値70分),術後在院日数は3~7日(中央値5日)であった。5例に前治療歴があり,前治療の有無による術中・術後経過の差異は認めなかった。経過期間が6か月以上の症例は15例で,経過を確認し得た14例全例で再発を認めなかった。
本術式は,進展範囲の大小や,新鮮・再発例に関わらず1度の画一的な手術療法で完治が得られる可能性が高く,有用な治療法と考えられた。