パーキンソン病の症状は運動症状だけでなく,非運動症状と多岐にわたる.実際,患者のニーズはさまざまであり,評価を行ったうえで,さまざまな課題に対する優先順位をつけてリハビリテーション(以下,リハ)介入を行う必要がある.パーキンソン病は比較的早期より運動学習が進まない側面があり,発症早期よりリハ指導を開始し,自主練習の習慣化を図ることが大切となる.最近,cueを利用したリハの報告は増えており,特にLSVT(Lee Silverman Voice Treatment)®LOUDやLSVT®BIGを取り入れ,集中的なプログラムによる入院リハを行っている施設が増えてきている.やはり,個々におけるニーズはさまざまであり,個々の現状に即したリハ内容の検討は必要である.